2010年1月19日火曜日

防災グッズ

15年前の1月17日神戸の大地が激しく揺れた。
当時おれは高校生。
当時と今とではその震災に対する思いがずいぶんことなる。

先日、当時の神戸新聞記者たちのノンフィクションドラマがTVでやっていた。
妻TAKAHOは当時、直接被害は受けなかったものの、神戸からほど近い場所に住んでいた。
そのTAKAHOがあまりTVを直視しようとしない。

どうしたのかと聞くと、「あまり思い出したくない」という。
直接被災した方々の思いはいかほどか。
到底計り知れない。

印象深いシーンがあった。

瓦礫の中に埋もれている父親を助けたくても人手が足りない息子が、消防団に救助をお願いするが、呼びかけに返答がない人は助けることができない、という。
返答がある、すなわち助かる見込みがあるひとが優先。
ようするに助かる見込みのない人に差し伸べるマンパワーと物資はない、ということ。

救助を拒否された息子はその非日常的な状況を踏まえて、
「理解はできる。でもやりきれない」
といった。

おれはDMAT(災害医療支援チーム)に属している。
その講習で受傷者の程度を分別するトリアージを教わった。
この災害時のトリアージでは、普段、救急外来ならば必死に助ける重症患者に黒タッグ(死亡)をつけるケースがある。

少ない物資、少ないマンパワーで治療を行うときには、限られた物資をもって、最大数の患者を助けることが絶対ルールとしてある。
1人に大量な物資とマンパワーを注ぐなら、それらを分散させて1人でも多くの人を救おうという災害時独特な考えかた。

この考えに対して同チームの医師や看護師と話したことがある。
その場になってできるだろうか、家族を目の前にして黒タッグをつけることができるだろうか。
でもほかに助けなければいけない人がたくさんいる。

「理解はできる。でもやりきれない。」
まさに適した言葉だ。
受傷者が家族でもそれをできるか?

答えはない。
答えを導き出す必要もない。


さて、外の災害対策も重要だが、我が家の災害対策がちっともなっていない。
今年こそ防災グッズを、と思いさっそく買い物。

Imosakuの防災講座。

まず、自分の住んでいる土地柄と家族構成などを整理しましょう。
もっとも起きやすい災害はなんですか?
自分の意思で動ける人は家族内に何人いますか?

これらをもとにシチュエーションを作りましょう。
なんでもかんでも揃えればいいってもんじゃありませn。

うちの想定は、
地震、
家族は4人(大人2人、2歳児と0歳児)、
マンションが半倒壊して外に逃げた。
季節は冬、
近くの橋が落ちて東京との交通が遮断された。
というもの。

15年前の震災を受けて、日本の災害対策は大きく進歩しています。
おそらく食料や水などはよほどな場所でないかぎり日本のどこにいても、24時間以内に届くでしょう。
また医療チームも最短2時間、少なくとも8時間以内に多数到着します。

ですから自力で半日~24時間を乗り越える準備があればいいのです。
そう考えるとシンプルですね。

我が家が揃えたグッズをいかに記します。
責任は持てませんが、ご参照まで。
大きなリュックに入る容量としました。
Babyだ用品だけは別バック。

・水3L・カップラーメン6個(2食分)・離乳食2食分・懐中電灯・ラジオ発電機付きライト・タオル4つ・ライター・ビニールテープ・主要電話番号を書いた紙・お金3万円+小銭・災害伝言ダイヤルの使い方のメモ・簡易カッパ・ガーゼ・消毒液・絆創膏・テープ・はさみ・紙・ペン・予備の乾電池・紙コップ・マスク・手袋・カイロ・レジャーシート・ビニール袋・いぼつき軍手・おんぶ紐・缶切り・ティッシュ・チョコレート・ろうそくetc

などです。

お金は一番近い避難(生活)でき場所(うちらの場合は両方の実家)までの交通費とした。
またこれとは別に当日3分で持ち出すことができる物リストをつくり、その中に毛布や通帳、印鑑などを書いてみえるところに貼っておくことにしました。

予定外に長くなってしまいました。

さいごになりましたが、皆様あけましておめでとうございます。
今年もくどいブログですが、よろしくおねがいします。

ちなみに、EBIKO(長女)もSmily(次女)も元気です。

0 件のコメント: