2008年8月12日火曜日

富士山最終報告

まさかあんなことになろうとは・・・。


ライブレポートのとおり、八合目手前までは順調すぎるほど、順調でした。
天気は快晴。
8人みんな大きな問題もなく。


7合目を過ぎる頃には、編隊は3つなっていた。
ペース配分の違いから、山頂まで別々で行くことに。
このほうがみんな気が楽でよい。


1チーム目はBH・Dragon・Megane。
2チーム目はimosaku・Murao・Kimu。
3チーム目はTacchi・Yukapyon。



レポートにも書いたが、8合目手前でひょうに襲われた。
急に気温が下がりひんやりしてきたかと思えば、突然ひょうが・・・。
みんな急いで雨具を装着した。
いばらく前を向けないくらいのひょうで、その場でうずくまっていた。
しばらくすると、おさまりだしたのでまた歩きだした。

9合目に到着。
ここから約1時間ほどで山頂。
9.5合目に到着すると、さすがに酸素が薄く、ちょっと登るだけでも苦しくなる。



9.5合目から山頂まで2回の休憩をいれて、ついに山頂へ!!
そこにはひと足先についていた1チーム目が。







3チーム目のTacchiとYukapyonを待ちながらみんなで火口を眺めていた。
するとMeganeの持っていたステンレス製の杖から『ばちばちっっ』と火花が散るような音が・・・。
と同時に、みんなの髪の毛が静電気で逆立った。
しばらくすると周囲で雷が。



火口から少し離れたところで今回の個人的な目標であった、『山頂でカップラーメン』を行うことに。
もってきたシングルバーナーと水と鍋とカップラーメンを取り出して、本当はTacchiたちみんなそろってから食べる予定だったが雲行きが怪しいので先に食べることにした。

4人ほどが食べ始めたころ、またひょうが降り始めた。
最初はぽつぽつ。
徐々に強く。
さらにだんだん強く。
8合目で降られたひょうも強い降りだったが、今度は次元が違ってきた。直径1cmもあろうひょうまでまじっている。
雷がすぐ目の前でなっている。
かんぱつ入れずに雷は鳴り続ける。
空が裂けるような轟音とともに。
そう、ここは標高3776m。
雲の中。
おれらは今、雷雲のなか。
あっという間に、あたりは降ってきたひょうで真白になり、今までであったことのない強烈なひょうにおれらも、そして登山客みんなが売店と山頂の神社に逃げ込んだ。

おれらは神社へ。
すでに激混み状態だったが、とても外にいれる状況ではなく、おしこむ様に中にはいった。
あまりの緊急事態に神社の神主さんが、倉庫のようなところも解放してくれて、おれらは他の登山客と一緒にそこへ。

神社の倉庫は電気が断たれていて、真っ暗。
そこに20~30人ほどがいた。
Dragonがヘッドライトを天井に向けて照らした。
それが唯一の明かり。
全身ずぶねれ状態。
体はどんどん冷えていく。

TacchiとYukapyonが心配だ。
予想では9.5合目くらいだと思う。
となるとこのとてつもないひょうと雷を直撃している可能性がある。
みんなふたりを心配するが、どうすることもできない。

神主さんはいった。
『携帯を含め電子機器類は雷の直撃を受けるおそれがあるため、電源を切ってください。またできるだけ、姿勢を低くして座っていてください。』
電源を落とした今、ふたりからの連絡をうけることもできない。
そのため、そのときの写真を撮れなかった。
このあとも画像はありません。
神主さんは続けて言った。
『この近くに雷が落ちることもよくあります。ですから今は外にはでないでください。でもここには落ちません。なぜならここは神社ですから』
・・・・・・。
意味がわからん。
でも妙に納得してしまった。
というかそう信じたかった。

倉庫のなかは静まり返っていた。
みんな下を向いて、体育座りをしている。
いままで体験したことのないような、異様な雰囲気。
雷とひょうは治まるところを知らない。
気分がすぐれず倒れる人もでてきた。

2時間が経過した。
時刻は15時手前。

このままひょうと雷が止まなかったら、いつまでここに座っているのだろうか。
Tacchi&Yukapyonは・・・?

みんな後で打ち明けたが、正直『死』を少しだけ頭をよぎった。
下山にはおれらのペースだと少なくとも4時間はかかる。
16時までに下山を始めないと、暗くなってしまう。
懐中電灯は持ってきてはいたが、夜の下山は正直自信がなかった。
いっそここで夜が明けるまで待とうか・・・。
みんな同じようなことを考えていた。

15時15分。
雷音が少しずつ遠のいてきた。
外を見に行くことにした。
そこには信じられない光景が・・・。
真っ白!!
そう、まっしろ。
ひょうが降り積もって、まるで積雪のよう。
ここを降りるのか!?

しかし、降りやんできた今降りなければ時間的にここ神社に泊るしかなくなる。
Tacchiたちはどうしているだろうか?
下山しただろうか?
それとも山小屋に避難しているのだろうか?

今降りるしかない!
そう決めたおれたちは、即座に準備を始めて神主さんたちにお礼をいった。
いざ5合目!!

雷雲がいなくなるまでは携帯の電源をいれることは出来ない。
途中の山小屋を除いてTacchiたちを探しながら下山することに。
足元が滑る。
ゆっくりゆっくりと下る。
2時間半ほど休めたので体力は回復している。

雷雲が遠ざかったのは8合目に着こうかというころ。
携帯の電源を入れて、Tacchiに連絡を取る。
ベルが鳴る。
電源は入っているようだ。
『もしもし…』
出た!無事だ!
『今Yukapyonと一緒に下山してます。8合目を出たところです。』

よかった。
本当によかった。
すこし、緊張がほぐれ目に熱いものを感じたが、下山するまでは油断できない。

下山は順調だった。
Tacchiたちにはマイペースで先に行ってもらった。
5合目で落ち合うことに。

19:15頃。
5合目到着。
ぎりぎり日没で暗闇は避けることができた。
約8時間ぶりにTacchi&Yukapyonの笑顔。

みんな無事に下山できた。
色々あったが。
とにかく降りてきた。

山をなめていたわけでは決してないが、真夏に雪景色に出会うとは思いもしなかった。
いまだから言えるが、雪化粧の富士山まで見れて少しとくした気分。
でも、あのとき(神社)はそんなこと冗談にも言えなかった。
本当にいい経験をした。

またいこう。

ライブレポートを見てくださった方々、ありがとうございました。
また、途中で書き込みが途切れてご心配をおかけしました。
また懲りずに見てやってください。

では、富士山放送局からレポーターのいもさくがお送りしました。
さよなら。

1 件のコメント:

Banbi さんのコメント...

Mt.FUJIレポート、最初は、「楽しそうだな~♪」と思いながらよんでたけど、最終報告には、こっちもヒヤヒヤしました(゜ロ゜;)
前回、雨が降り、とても寒く、辛くて辛くて「もう登りたくない!」と思ったけど、今回の方が、想像をはるかに超えた現象に見舞われたのに、次回も登りたいと願うimosakuは、なんて、ポジティブなんだろう!と感心します。
何度登っても応援しますが、死なない程度にしてください。